深夜の発見。
私の体はやはりというか残念な事に既にデジタルデータ化されているらしい。
今日の深夜、自分の心臓の鼓動に心電図でよく亡くなる人の鼓動にピーという動きが出て驚いた。
あぁ死ぬんだな。
と思った。
生きていて不可解な事が多かった。
呪いを行う人達が私がID管理している人達に殺されると話しているのを耳にする。
ID管理している人達が毒を盛ると話している。
そして私に盛る毒の量が既に致死量を超えていると話しをする。
光栄な事に。
ID管理している人達の名前も聞く。
呪いを行う人達が時々鋭利な物質で私を刺しに来るが、何故か私の場合は体が霧状になり刺し殺す事は不可能なのでその人達の希望は叶わない。
或いは鋭利な物質が別の物質に変化する現象を目撃する。
以前地下鉄に乗っている時に若い女性が円形の刃物を手に持っているのを見た。
次の瞬間に円形の刃物が携帯電話に変化するのを見た。
不可解で不可思議だ。
呪いを行う人達が、毒を盛る人生を選択した人は永遠に同じ場所で移動する事なく毒を盛り続ける作業を繰り返すと言う。
蟻地獄のように。
そしてその場所から出る事が出来ないらしい。
私は呪いは行なわない。
私は己の死は己の行い・行動の報いと考える。
この世界を創り出した存在の思惑も感じながら。
残念な事に通常の死を迎える事が出来ない体になってしまっている。
最近は通常の死がもしかすると有難い現象かも知れないと考えるくらいだ。
私にもやっとお役目御免の時が来たのかも知れない。
でも恐ろしい事に亡くなってもまたデジタルデータ輪廻転生が起きる可能性がある。
この世界を創り出した存在の説教と共に。
解脱したい。
無の存在になりたい。
己の存在がデジタル復元されたくない。
解脱は叶わないのかも知れない。
解脱は存在しないのかも知れない。
マインクラフトの世界の中でただひたすらリピートする人生かも知れない。
残念だし嫌だ。
私は解脱希望です。
恐れ多くも。
解脱の為に私は呪わない。
でも呪いを行う人達の姿がデジタルデータのように、霧のように変わるのを目撃する。
呪い自体に意味がないのかも知れない。
ただ恐ろしい経験という自己認識が生まれるだけなのかも知れない。
社会的制裁と共に。
解脱の為の努力は無駄なのか?
矛盾に悩む。
悩みはつきない。